子育てにおけるストレスとの付き合いかた
育児ストレスを高めない為に
これまで、育児ストレスについてお話をしてきました。適度な緊張感は悪いものではないのですが、ストレスが過剰になったときに養育者にも周りにも望ましくない影響が及びます。では、過大なストレス状態を避けるためにはどうすればよいでしょうか。提案のひとつとして、「子どもの発達に関する知識を持つこと」が挙げられます。子どもの認知、社会性、身体などの発達に関する正しい知識を持つことで、子どもへのかかわり方の指針が提供され、不安感や葛藤が抑制されることが国内外の研究によって示されています。
さらに、正しい知識を持つことは、育児ストレス軽減の効果だけではなく、子どもの健やかな発達を促すことも報告されています。たとえば、2歳台のイヤイヤ期の子育てはストレスが溜まりがちですが、イヤイヤは自己意識の発達の現れであること、言葉や認知の発達とともに適切な自己表出の仕方に変わってゆくことなどを知識として持っているだけで、子どもの行動について多面的な解釈ができるようになり、前回ご紹介したような「被害的認知」も緩和されるでしょう。
現代では、インターネットの子育てサイトなどの情報には気軽にアクセスすることが可能です。しかし、その反面でインターネットは情報源の特定が困難な場合もあり、信憑性に欠けるものも氾濫しているため、信頼できる情報を選択しなければなりません。家庭のミカタ」のコラムはどれも、各分野の専門家によって執筆され、京進(株)が監修・発行している点で有益な情報源のひとつであるといえます。