子どもの「ナゼナゼ」に答える
もちろん個人差はありますが、3歳台になると「どうして、○○なの?」「なんで、○○なの?」といったなぜなぜ質問が増え始めます。
「どうして空は青いの?」
「どうして飛行機は飛ぶの?」
「どうしてハムはこんなにおいしいの?」
これまで質問といえば「これ、なに?」だった子どもが、「なぜ?」と理由を尋ねてくるようになったのは、自分の周りの世界を秩序立てて認識し始めたことのあらわれです。「○○だから○○なのだ」という因果関係を理解し、事象どうしを結び付けて構造的に考えはじめたしるしなのです。時間的な順序性(「こないだ」(過去)と「こんど」(未来)など)や空間(まえ、うしろ、右、左)の構造を把握し始めるのもこの時期です。
子どもらしく、ほほえましい一方で、一日中この調子で質問攻めにあうのはちょっとうんざり、という方もいらっしゃることでしょう。
でも、この年代の子どもに対して必ずしも科学的に正しい知識を提供しなければならないわけではありませんし、子どもも、正しい回答を求めているわけではありません。子どもさんによっては、質問すること自体を会話の一つとして楽しんでいる場合もあります。それなのに、お母さんが忙しいときや疲れているとき、あまりにも質問が続いたときなど、「もう、いい加減にして。知らないっ。」などと返してしまうと、お子さんはちょっと残念ですね。できればお子さんの好奇心や探究心を肯定的に受け止めて、ものごとに疑問を持つことはよいことだ、というサインを送ってあげたいものです。
「どうして空は青いの?」とお子さんに聞かれたら、なんて答えましょう。次回、いくつかのパターンをご紹介します。