習い事をやめたいと言われたら②(執筆:藤戸麻美 監修:矢藤優子)
もしお子さんが習い事をやめたいと言ったら、前回お話したように楽しく続けられる方法を大人が探すこともできますが、それと同時に、親御さんにはやめさせる勇気をもつことが必要な場合もあります。
大人はついあきらめ癖ややめ癖がついてしまうのではないかと、続けることの大切さに目を向けがちですが、なにかを続けることと同じくらいやめる勇気をもつことも重要なのです。そうでなければ、子どもは「一度始めたらやめられない」、「やめることは悪いことだ」という考えに縛られるようになり、挑戦することそのものをためらうようになってしまいます。そうなってしまっては、せっかくの習い事も逆効果ですので、潔くやめてしまうことも時には必要なのです。そうすれば、また新たな「やってみたい」に出会ったときに、わくわくした気持ちをもって取り組んでいけるものです。
小さい頃から続けてきた習い事を何かの機会でやめることになったとしても、大人になって良い趣味として再開することもあります。途中でやめることになったとしても、今までの経験が無駄になったわけではありません。
習い事をすることで家庭ではできない経験ができることは確かです。ただ、忘れてはならないのは、習い事はあくまでオプションなのだということです。子どもを育てるうえでも、子どもが成長するうえでも必須というわけではないのです。そう思ってみると、習い事を気楽な気持ちで考えられそうですね。