学びのミカタ

学びのコラム⑱

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日常生活いつでも「親子の時間」

前回は、子どもの健やかな発達を促す親のかかわり方について「かかわり指標」をもとにご紹介しましたが、「忙しくて、子どもと向き合って遊んでいる時間なんてない!」と思った方がおられるかもしれません。でも、親子のかかわりのチャンスは、おもちゃを介して向き合っている時だけではありません。食事をする、お風呂に入る、おむつを替える、といった、大人は「生活時間」として遊びと区別している時間も、お子さんにとっては親と一緒に過ごすことができる大切なコミュニケーションの機会であることに変わりはありません。
花王(株)と筆者らの共同研究では、0歳児のおむつ替え場面で、親が子どもに対して言葉で多くコミュニケーションを取るほど、遊び場面で「かかわり指標」によって測定した子どもの社会性発達指標の得点が高いことを確認しました。

花王|おむつ替え場面の親の言語コミュニケーションと子の社会性発達との関連を確認

おむつ替えは、単に親が子どもの世話をする時間として言葉が少なくなりがちですが、親子のコミュニケーションの時間として接することが重要だということがいえます。
毎日忙しくて、子どもと一緒に遊んだり勉強を教えたりする時間はない、という親御さんは多いと思いますが、日常生活の中のちょっとしたかかわりの中で、微笑み合ったり、話しかけたり、お子さんが見ているものについて言及することが、お子さんの社会情緒発達・認知発達に望ましい影響を与えるといえます。

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