学びのミカタ

学びのコラム(褒める③)

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褒め方のヒント

子どもを褒めることの大切さはわかりましたが、いざ実践しようとすると「上手ね」、「えらいね」、「すごいね」など、つい言葉がマンネリ化しがちです。でも、お子さんの絵や工作は「上手」でなければいけないでしょうか?お子さんが「えらく」「すごく」なければ褒めたくないでしょうか?

恐らくそうではないと思います。たとえばお子さんのお絵かきを褒めるときは、「すごいね」という賞賛だけでなく、配色がすてき、細かいところまで描けている、とても集中して描いていた、など、何が「すごい」と思ったのかを言葉にして、結果だけでなくプロセスも含めて具体的に褒めることで、「お母さん/お父さんは自分のことをよく見てくれている」と感じることができ、いっそう子どもの心に届く言葉になります。

また、「上手に絵が描けたね」、「ごはん残さず食べてすごいね」、「お手伝いえらいね」という「賞賛のほめ」だけでなく、「ママはこの絵、大好き」、「ごはん残さず食べてくれてうれしいな」、「お手伝いしてくれて助かったなあ。ありがとう。」と自分自身を主語にして、愛情・感情を表現してみるのもいいでしょう。大好きな人が喜ぶことは、お子さんにとってもうれしいものです。ある研究結果によると、児童期後半の子どもは「賞賛のほめ」よりも「愛情・感情のほめ」に好印象を抱いたことが示されています。子どもの発達によって、 効果的なほめ方も異なるようです。いずれにしても、子どものしていることをよく見てポジティブにフィードバックすること、結果だけでなく過程としての子どもの努力も認めて褒めることが大切です。