二十四節気と旬の食材(1)
『二十四節気』という言葉を耳にされたことはありますか。『二十四節気』という言葉を聞いたことがなくても『立春』や『夏至』『秋分』などの言葉は聞いたことがあるでしょう。
『二十四節気』は、古代の中国の人々が自然を観察し、季節の移り変わりと結びつけ、長年の生活経験や知識を加えて導き出した『気候・天気・農作の予報表』で、1000年以上前に日本に伝わり日本風にアレンジされてきました。簡単に言うと、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、更にそれぞれを6つに分けた、季節の変化を示す目安です。
『二十四節気』は食べ物にも深くかかわっています。例えば、春の6つに区分される『穀雨』は種まきの目安となるのですが、穀雨の終わりの「八十八夜」はこの日に摘んだ一番茶を飲むと一年間、無病息災でいられるとされていたり、夏の区分である『大暑』はその頃が「夏の土用の入り」となり、丑の日には夏バテしないように鰻を食べます。『秋分』は彼岸の中日に当たりおはぎを食べますし、『冬至』は「ん」の付く食べものを食べると厄除けになると言われ南瓜などを食す習慣もあります。このように季節ごとの行事に食がかかわることも多くあり、また、それぞれの季節で食べられる旬の食材なども知ることができます。旬の食材は何がよいのか、次回お話します。