「食育」について③
『食育』が学校や保育園・幼稚園での活動として行われるイメージが強いかもしれませんが、食事をする回数という観点から見ると家庭での食育が非常に重要です。家庭での食育は、特に難易度の高い取り組みである必要はありません。子どもと一緒に買い物に行って旬の食材を手に入れたり、一緒に料理を作ったりするだけでも十分です。また、食器の準備や片づけを手伝ってもらうことで、食材への関心や調理者への感謝の気持ちが育ちます。手伝いは簡単なことから始め、子どもの興味があることを中心にお願いしてみてください。そして何より、一緒に食事を楽しむことを忘れないでください。これだけでも、十分な食育と言えます。
献立の話し合いや食材についての会話、正しく配膳する方法を学ぶなどのメリットがありますが、何より『食事が楽しい』と感じることが大切です。無理なく実践できる範囲で始めてみてください。
ここまで実践してみて、もう少し余裕があるようであれば、家庭菜園にもチャレンジしてみてはいかがでしょう。最近では苗や種、プランターや土などがセットになった家庭菜園キットも手に入るようになっています。自分で育てた野菜は特別に美味しく感じることでしょう。
『食育』というと栄養バランスやマナーなど難しそうなイメージがありますが、家庭で楽しみながら食事を摂る経験をすることで、食べることの基本的な習慣が身につきます。それは健康を維持するうえで大切なことです。難しく考え過ぎず、簡単なことから始めて、家庭での食育の第一歩を踏み出してみてください。