食育のミカタ

食のコラム⑤

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食の安全について②(食中毒の予防)

『食中毒』の発生は、最も身近で最も多い食の事故です。一般的に暑い時期は、カンピロバクターやサルモネラ菌など細菌性の食中毒菌、寒くなるとノロウイルスなどウイルス性の食中毒菌が猛威を振るいます。

細菌による食中毒を予防するためには、細菌を『つけない』、食べ物に付着した細菌を『増やさない』、食べ物や調理器具に付着した細菌を『やっつける』という3つの事が原則となります。ウイルスの場合は、食品中では増えないので、『増やさない』は当てはまりません。ウイルスを調理場に『持ち込まない』、食べ物や調理器具にウイルスを『広げない』、ウイルスを食品に『つけない』、付着したウイルスを加熱で『やっつける』の4つが原則となります。
また、食品購入時に消費期限を確認する、生鮮物は保冷剤と一緒に早めに持ち帰る。持ち帰ったらすぐに冷凍冷蔵庫に入れる、冷蔵庫は詰めすぎない、冷蔵庫は10度以下、冷凍庫は-15度以下を維持するなど保存をしっかりする。手洗いは常にしっかりする。調理中は生肉や魚の汁がサラダなどの生で食べる食品にかからないようにし、加熱調理する食品は十分に加熱する。目安は85℃以上で1分間以上です。食事の配膳は清潔な手で清潔な器具を使い清潔な食器に盛り付けましょう。調理後の食品は室温で長く放置しない。作ったらすぐ食べる。残った食品は素早く冷まして保存する。時間がたったものは捨てましょう。ちょっとでも怪しいと思ったら口に入れず捨てる勇気を持ってください。

食中毒の症状は、軽度なものから重症化するものまで様々で、特に乳幼児と高齢者は抵抗力が弱いため症状が重くなりやすいです。簡単な予防法をしっかり身につけ、大事な家族を食中毒から守りましょう。次回はその他の食の安全についてお話しします。