食育のミカタ

食のコラム⑲

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二十四節気と旬の食材(2)

近頃は、栽培方法や養殖技術が向上し、多くの野菜や魚介類は年中食べることができますが、本来は取れる時期があり、その時期を『旬(しゅん)』と呼びます。『旬(しゅん)』とは自然の中で、ふつうに育てた野菜や果物、魚がたくさんとれる季節のことで、いちばんおいしくて栄養もたっぷり。

また、旬の食材はその季節に必要な栄養を体に取り入れることができるのも大きなメリットです。春の旬には苦みを含んだものが多く、冬の間に溜まったいらないものを体の外に出してくれる働きがあり、気温の変化に負けない体を作ってくれる栄養素も入っています。夏の旬には「水気や酸味」があります。体内に出てしまった水分を補給してくれ、強い太陽の日差しで熱くなった体を中から冷やしたり、暑さで疲れた体を元気にしてくれます。

秋の旬には夏の暑さで弱った体を元に戻してくれ、太陽の恵みを受けて甘みを増した野菜や果物、脂ののった旬のイワシやサバなどの魚をたくさん食べて寒い冬に備えます。冬の旬は、体をあたためる根菜(ごぼう・人参・れんこんなど)が風邪を引きにくくし、また、ぶりなど脂肪類をたっぷり取れば寒さや乾燥を防ぎます。旬の良いところは、『美味しくて栄養価が高い』・『値段が安い』・『その季節の体が喜ぶ』・『季節が楽しめる』事でもあります。二十四節気に合った旬の食材で食卓から季節の移り変わりを感じてみてはいかがでしょうか。

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